1921年(大正10年)、横山町にて小間物、化粧品を取り扱う「白牡丹商店」として創業。当時主に扱っていたものとしては帯止め、櫛、かんざしといった和装に関係が深いものが多かった。現在店舗がある桑町(現・千代田町2丁目)へは、 1933年(昭和8年)に移転。
前橋にも製糸工場が多く存在した戦前の頃は、新潟や東北各地から前橋に勤めに来ていたの工女さんでお盆、暮の時は非常に賑わった。その頃は正月の初売り、お祭りの時には「白牡丹の印半纏」を棟梁や手伝人が必ず着て、通りのお客さんに威勢良く大きな掛け声を掛け、賑わうお客さんでそれこそ戦争のような忙しさであった。「印半纏」は昭和初期のもの。
櫛こうがいとは、和服の結婚式で日本髪の文金高島田結いに使う髪飾りで、昭和30年頃までは嫁入り道具として必須の物であった。新べっ甲と呼ばれるセルロイド製のもので当時価格で12,000円(現在価値で 198,000円程。昭和30年大卒初任給:12,907円)。