前橋まちなか博物館
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シンポジウム
婦人服・化粧品屋
鈴木ストア
鈴木ストアは、大正5年(1915年)7月に先々代大橋万平が鈴木屋小間物店として創業。
営業時間
10:00 〜 18:40
定休日
水曜日
住所
前橋市千代田町2-11-1
電話
027-231-4089
URL
   
お宝
お宝-その1
昭和12年「新築落成大売出し」の新聞折込チラシ
藁半紙に朱一色のチラシは、昭和12年社屋を新築し、合資会社スズキヤへの改組を記念し、新装オープンした時のもの。創業時の大正時代と昭和初期、前橋は糸の町として全盛時代で、交水社等の大きな製糸工場も商店の近隣に数多くあり、化粧品、化粧道具、帯留め、帯締め等の和装小物、櫛、かんざしなど小間物を販売しており、製糸工場の工女さん達も良いお客さんだった。
昭和12年は7月に支那事変が始まっており、前年の昭和11年には2・26事件が起きて、この頃から日本は戦時体制へと向かっていた。チラシ掲載品を見ると、ビクター毛糸ウテナクリーム等の化粧品、真珠製品等と幅広く、まだ物品の統制は始まっていないようだが「戰捷記念の御常用に・・・」等時代背景を感じさせる表現も見受けられる。
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お宝-その2
先々代の山高帽
鈴木屋小間物店の創業者である祖父大橋萬平(明治25年12月25日生まれ)が、戦前から昭和30年代まで愛用していた帽子です。
帽子の内側の革部分に「JOHN.B.STETSON COMPANY PHILADELPHIA.U.S.A」「The Sovereign STETSON」と金文字で鮮やかに刻印されています。現在でもカーボーイハットで有名なステットソン社製の舶来ものと思われます。戦前、当時の日本人の紳士はこのような山高帽をよくかぶっていました。帽子頭部裏には「橋大 二十町桑市橋前」と筆で書かれており、その上に「T0.00.16.11.21」とあります。「T」は店の符号の一つで、几帳面な性格の祖父が昭和16年11月21日に20円で購入したことを記したものと思われます。現在の貨幣価値に換算するとだいたい12万〜13万円くらいでしょうか。
お宝-その3
戦前の花嫁用櫛笄(くしこうがい)セット
文金高島田につける花嫁さん専用のかんざしセットです。笄(こうがい)とは両端に鶴と亀の装飾が施されている棒状の飾りです。櫛(くし)、笄(こうがい)、前差し、後差しの4点セットになっています。鼈甲(べっこう)製の高価なものもありましたが、多くは展示品のようなセルロイド(プラスチック樹脂)製でした。しかし、細かい細工や着色が施されており、手作りの職人の技が感じられます。
  また渋川市赤城町の歴史民族資料館にはこれとほぼ同じものが、昭和初期の嫁入り道具として展示されています。「前橋市桑町 鈴木屋小間物店」と書かれた楕円形の赤いシールが貼られており、昭和の初めに当店でご購入頂いたものと思われます。
お宝-その4
金メッキの商標看板

当店は昭和20年8月5日の前橋大空襲で全焼しました。終戦後昭和22年7月、15坪の店舗で商売を再開し、昭和29年3月には鉄筋コンクリート造り2階一部3階の店舗が落成いたしました。 新店舗の店頭中央に掲げられていたのが、この金文字の看板です。直径1メートル5センチ、木彫りの型に 漆 ( うるし ) を塗り、その上に純金の金箔をかぶせてあります。当時天川大島にあった博文堂という看板屋さんに特注で作って頂きました。
新店舗の落成と同時にこれまでの「スズキヤ」から「鈴木ストア」に改組いたしましたが、当時東京銀座で話題になっていた「小松ストア」から先代がヒントを得たものと聞いております。ロゴは「丸鈴」ですが、「七五三文字」でできています。「鈴」の字の筆遣いハネの部分が3本、5本、7本あり、縁起がよいものとされました。

お宝-その5
足踏み式空気入れ

昭和30年代から40年代の前半にかけて、当店では夏になると海水浴用の浮き輪やビーチボールを大量に陳列販売していました。当時その浮き輪などをふくらませるために用いた足踏み式の空気入れです。 鞴 (ふいご ) の部分は革でできています。元々の台が使い過ぎで壊れたため、古看板の板を切って使っていました。

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お宝-その6
昭和初期「志ら井油」の特約店看板

当店が約75年前に、東京椿堂の「志ら井油」(白椿油)の特約店として店内に掲げていた看板です。昭和8年〜9年頃東京椿堂から頂戴したものと聞いております。大きさは横131p縦41p厚みが2.5pあり、どっしりとした欅の板でできています。「賜 皇后陛下御買上光栄」また「宮内省侍医局御試験済」とあり、最上級の品質を訴えています。昭和初期の女性は日本髪が圧倒的に多く、鬢付け油として椿油が主に用いられました。

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お宝-その7
大正5年の五玉の算盤

先々代大橋万平が桑町に『鈴木屋小間物店』を創業した折、東京の修業先商店のご主人から開店祝いに贈られたものと聞きます。重く、どっしりとした作りで、現在では使われなくなった五玉のそろばんです。角が丸くなっていたり、修理した形跡もあり、戦後も昭和40年頃まで先々代が永く常用しました。裏面に大きく「祝開店」「大正五年七月吉日」「竹馬の友」と彫刻されており、うっすら赤色の顔料も残っいます。今から100年近く前のものです。

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お宝-その8
ラッコの帽子

先々代の大橋萬平が冬に愛用した帽子で、ラッコの毛皮でできています。購入年は不明ですが、昭和30年前後のものと思われます。

お宝-その9
カワウソと山猫のチョッキ

先々代大橋萬平が趣味で作らせた毛皮のベストです。前身頃はカワウソの毛で背中は山猫の毛でできています。いつ頃の物か不明ですが、戦前に作らせたものと思われます。

 
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